どの業界も、同じかもしれませんが、価格競争が激しくなっている。
この塗装業界も同じである。
お客さんは良いものを、安く買うことにお得を感じている。
もちろん、良いものを安く買うことは良いことだ。
しかし、良いものに見せかけた悪いものを掴まされていることに、気付いていない。
いや、気付いたとしても、目先のお金で、そちらが正しいと勝手に判断してしまう傾向がある。
それは、その人が判断したからそれで良いが、業界の裏事情を知っている私からすると、
「あ~あ、そっちに行っちゃうのか」とため息が出てしまう。
うちでやって下さらなくとも、本物か偽物かを判断することは、身につけてほしい。
正直、マーケティングを勉強してきた私からすれば、金額を安くし、あたかも
「私は消費者の味方です」という顔で塗装工事をした方がよっぽど、儲かる。
しかし、それは人としての「在り方」からするとどうなのか、
自分だけ良い思いをすればという人間の考え方になってしまい、正しい生き方ではない気がする。
インターネットで価格を安くして、宣伝している会社の下請けの職人と話す機会があった。
当然のように、「下塗りは入れませんよ。目地のシールもうち増しです。クラックは処理しませんね。
手間かけられませんよ。予算ないんだから」と言っていました。
数年前、訪問販売の塗装業者の下請けをやっていた、職人も同じようなことを言っていた。
われわれの商品は、オーダーメイド商品。安くなるわけがない。
安さの裏側には、手抜きしかないのが、なぜ分からないのだろうか?
いくら良い材料で工事をしても、予算がなければ手抜きをする。
ある会社の下請けは、塗ったように見せるため、材料を捨てているとまで聞いている。
塗ったように缶だけはそこに置いといて・・・・・
適正金額が分からないから???
消費者ももっと、賢くなる必要がある。本当の目的とは何か?
これをしっかり持っていれば、偽物か本物かの見分けはつく。
会社を経営するとき、師匠から「ビジョン(理念)を考え、それに基づいて行動しなさい」といわれた。
ビジョンを持っていることで、会社の在り方からぶれず、経営することが出来ている。
目的は何か?大事な行動をするときこそ、これをしっかり考えて選択してほしい。