新総裁 高市早苗に期待したいこと

女性初の総理大臣が決まりました。

 

 

 

世の中的にも、彼女に大きく期待しているようです。

 

 

 

その期待とは、何といっても積極財政でしょう。

 

 

 

ガソリンの暫定税率引き下げや103万円の壁などを掲げていますが、

 

 

 

この失われた30年を取り戻すには、それだけでは不十分でしょう。

 

 

 

今までの、総裁は財源や将来に借金を増やすという言い訳で、

 

 

 

ずっと緊縮財政でしたが、国民に対しての投資と考えれば、

 

 

 

金融緩和などを行っても、税収が大きく下がるといったことは無いと思います。

 

 

 

私としてはアベノミクスで失敗した部分を学びにし、

 

 

 

更なる積極財政を行ってほしいと感じています。

 

 

 

私が感じた「アベノミクスで失敗した理由」を以下の通りにまとめました。

 

 

 

 

金融緩和の「出口」が見えなかった

日銀が大量の国債を買い入れて金利を極端に下げたことで、円安・株高は実現しましたが、実体経済への波及は限定的でした。

企業は投資よりも内部留保を積み上げ、賃金に回らなかったため、「お金が回らない経済」になってしまったのです。

 

 

財政政策が短期的だった

初期には公共事業などで景気を下支えしましたが、財政赤字を懸念して消費税を8%→10%に引き上げ、

さらには社会保険や高速道路など、細かい部分でも税金を上げてしまったことが、個人消費を冷やしました。

つまり「緩和と増税」を同時に行うという矛盾した政策で、デフレ脱却の勢いを自ら削いでしまったのです。

 

 

 

構造改革(三本目の矢)が不十分だった

規制緩和や労働市場改革、生産性向上策はほとんど進まず、既得権益や官僚組織の壁に阻まれました。

結果として、新産業の創出や賃金上昇につながる「構造的な成長」は起きませんでした。

 

 

 

所得格差と地域格差が拡大した

株高で恩恵を受けたのは主に大企業と富裕層。

一方で地方や中小企業では実質賃金が下がり、非正規雇用が増えたため、国民の「実感なき景気回復」となりました。

 

 

 

デフレマインドの克服に失敗した

長年のデフレで、企業も個人も「どうせ物価は上がらない」と信じ込んでおり、消費や投資の心理が変わらなかった。

心理的なデフレスパイラルを断ち切るための「社会的な信頼の再構築」ができなかったとも言えます。

 

 

まとめると

アベノミクスの失敗は、

「お金の量を増やす」政策(金融・財政)は実行されたが、

「お金を回す」構造改革・賃金上昇・消費拡大の仕組みづくりが不十分だった、という点にあります。

 

 

 

では、これを成功させるにはどのようにしたら良いか?

 

 

 

それは以下のように考えました。

 

 

 

1. 金融緩和を人々の生活につなげる工夫が必要だった

日銀がいくらお金を市場に流しても、それが企業の投資や家計の消費に届かなければ意味がありません。

実際、企業はリスクを取らずに内部留保を積み上げ続けました。

✅ 対策の例:

  • 「内部留保課税」や「賃上げ減税」など、企業が利益を労働者に還元するような制度設計
  • 地域金融機関への貸出インセンティブ強化(地元中小企業への融資を後押し)
  • ベーシックインカム的な仕組みで、緩和資金を家計に直接届ける発想

つまり、「金融緩和→実体経済→消費」に“血流”を作る政策が必要でした。

 

 

 

2. 財政政策は短期の景気刺激ではなく未来投資

アベノミクスの初期は公共事業中心で、景気浮揚効果は一時的でした。

しかし、日本経済が抱える根本問題は「生産性」と「人口減少」です。

対策の例:

  • 教育・科学技術・AI・再生可能エネルギーなどの未来投資に思い切って資金投入
  • 子育て・介護支援など社会保障の拡充による“安心感”の醸成
  • 地域インフラ+スマート地方都市構想で、地方経済の活性化

つまり、単なる公共事業ではなく「次の時代を支える人と技術」への投資にすべきでした。

 

 

 

3. 本気の構造改革(既得権益の突破)

アベノミクスの三本目の矢「成長戦略」は、ほとんどがスローガン止まりでした。

農業、医療、労働市場など、日本の“硬直的な仕組み”を本気で変えなかったのが痛手です。

✅ 対策の例:

  • 労働市場の流動化(転職しやすい社会、解雇に対するセーフティネット)
  • 規制緩和とスタートアップ支援で新産業を育成
  • 女性・高齢者の活躍推進を“スローガン”でなく実効的な制度へ

特に「挑戦が報われる社会」を作ることで、国内のエネルギーを高められたはずです。

 

 

 

 

4. 国民が安心して消費できる社会の構築

アベノミクス期の失敗の核心は、国民が安心してお金を使えなかったこと。

将来不安(年金・医療・雇用)が強く、消費よりも貯蓄に回ってしまったのです。

✅ 対策の例:

  • 社会保障制度の透明化・安定化(「自分は将来大丈夫」と思える安心感)
  • 消費税の段階的見直しまたは「軽減税率の拡充」
  • 賃金上昇と物価上昇を連動させる制度(インフレ連動賃金)の検討

「心理的デフレ」への対策が不可欠でした。

 

 

 

 

5. グローバル化×地方で成長の分散

東京一極集中を続けながら「地方創生」を唱えても無理がありました。

地方にこそチャンスを与え、独自の経済圏を形成させる必要がありました。

✅ 対策の例:

  • 地方大学×地元企業×自治体の連携による産業クラスター
  • 観光・農業・輸出など、地域ブランドの育成
  • リモートワークと地方移住を後押しする政策

「東京が稼いで、地方にばらまく」ではなく、地方が自ら稼ぐ仕組みを作ることが鍵です。

 

 

 

 総括:アベノミクスを成功させるための本質

経済は「人の心理」で動く。

その心理を“安心と希望”で満たせなければ、どんな政策も空回りする。

アベノミクスが失敗したのは「数字の政策」であって「人の政策」ではなかったからです。

成功させるには、人が希望を持てる社会心理の設計が必要だった。

これはつまり、「愛と信頼のある経済政策」だったとも言えます。

 

 

 

 

高市早苗総理には、財務省や抵抗勢力に負けず、こういった政策を行って頂きたい。

 

 

 

今後の高市総裁に注目していきたいと思います。