魂の覚醒

少し前の話になりますが、知り合いに頼まれ心理カウンセリングを行うことになりました。

 

 

 

 

依頼者は、クライアントの親御さんで、息子が豹変してしまって

 

 

 

 

困っているとのこと。

 

 

 

もう少し話を聞いてみると3年前にある宗教団体に入ってから

 

 

 

 

どんどんおかしくなったとのことでした。

 

 

 

 

実際に彼とお会いし、カウンセリングを行ってみると

 

 

 

 

彼の人柄がすぐに分かりました。

 

 

 

 

真面目で純粋、そして頼まれたら断れない人の良さ

 

 

 

 

私は素敵な心の持ち主だとすぐに分かりました。

 

 

 

 

しかし、その反面、怒りも強かったのです。

 

 

 

 

彼の宗教団体での活動も聞きました。

 

 

 

 

お金を集めるため借金までしてること。

 

 

 

 

また、知り合いなどを強引に勧誘していたことで

 

 

 

 

友だち付き合いが無くなってしまったことなど。

 

 

 

 

それでも、彼は宗教団体を辞める気は無かったようです。

 

 

 

 

なぜなら、親などから何度も説得され、反発心があること。

 

 

 

 

そして、もっと大きな問題は辞めることで

 

 

 

 

自分の頑張ってきた過去を全て否定しまうことの怖さからだと

 

 

 

 

私は確信ししました。

 

 

 

 

それと同時に、気付きの「機が熟している」ことも確信しました。

 

 

 

 

何故かというと、これほど怒りが出ているのは、行動と感情の不一致に気付いているからです。

 

 

 

 

ですから、心のブロックを解除すれば、彼は本来の姿を取り戻せる

 

 

 

ことが分かっていました。

 

 

 

ですから、私は彼を誘導しはじめました。

 

 

 

 

私「ところで、〇〇さんは未来にどうなりたい?どうなっていたら幸福で幸せなの?」

 

 

 

 

そうすると、少し間を置いた後、彼は未来を描きながら嬉しそうに話してくれました。

 

 

 

 

私「そうか、それは本当に素敵な未来だね。私もそうなれると思うよ」

 

 

 

 

「じゃあ、その未来に向かうために、第一歩として何をしなければならないかな?」

 

 

 

 

彼は一気に顔が曇り、言葉を失いました。

 

 

 

 

私がここで何をしたかというと、フラットな状態で未来を聞くことで、

 

 

 

 

彼の心の本音を出させたのです。自身の感情を出させることで

 

 

 

 

本来の姿の彼の感情(幸せ)を出させたわけです。

 

 

 

 

そして、次に行ったのは、現実の彼の行動(思考)に目を向けさせたのです。

 

 

 

 

そのことから、理想の未来と今の自分の行動が違うことを気付かせたのです。

 

 

 

 

そして、次におこなうことは、心のケアと無意識のブロックを壊すことです。

 

 

 

 

ですから、私は次のように彼に言葉を掛けました。

 

 

 

 

「これまで、一人でよく頑張ってきたね。いっぱい辛い思いもしたんじゃない?

 

 

 

 

今、〇〇さんが気付いたように、このまま今のことを

 

 

 

続けていけば、〇〇さんの未来は台無しになる。

 

 

 

でもね、今までやってきたことを否定してはいけないよ。

 

 

 

 

だって、今までの〇〇さんにはその経験が必要だったんだから。

 

 

 

 

だから、この経験を学びに変えることで、あなたが今まで頑張ってきた

 

 

 

 

経験を無駄にしてはいけない。

 

 

 

間違っていたことを受け入れて学べば、あなたがこれまで頑張ったことは

 

 

 

 

無駄じゃなくなるんだよ。」

 

 

 

彼は、その後、目にいっぱいの涙を浮かべ、こみ上げる感情と

 

 

 

 

あふれ出る涙を抑えきれずに、大声で泣き叫びました。

 

 

 

 

泣き叫びながら彼は私にこう言いました。

 

 

 

 

「じゃあ、僕はまるでピエロじゃないですか。バカじゃないですか。

 

 

 

 

散々踊らされて、うまく使われ利用されて、お金を失い、友だちも失った、バカじゃないですか!!」

 

 

 

 

事実を受け入れるのに大きく混乱しているようでした。しかし、私は彼が今まで自身の感情を抑え込み

 

 

 

 

無視し続けた凍った心が雪解けのように、心が動き出したことが分かりました。

 

 

 

 

私は彼の背中に手を置いて、こういいました。

 

 

 

 

「バカは〇〇さんだけじゃない。全ての人間が愚かなんだよ。

 

 

 

 

でもね、本当に愚かな人はそこに気付こうともしないで罪を重ねていく。

 

 

 

神様はなぜ愚かな人間を作ったか分かるか?

 

 

 

気付きを持つことで魂を磨き、覚醒させることを望んでいるからなんだよ。

 

 

 

 

だから、〇〇さんはそこに気付いた神様に愛されるべき人だということを忘れないようにね。」

 

 

 

 

少し時間が経ち、落ち着いて彼は帰っていきました。

 

 

 

 

その後、1ヶ月くらいしてから報告とお礼を兼ね、挨拶に来てくれました。

 

 

 

 

宗教団体からは無事辞められたそうです。

 

 

 

その報告の中で、彼が私にこんな質問をしてきました。

 

 

 

「本当に救って頂いてありがとうございました。

 

 

 

ようやく、本来の自分に戻れた気がします。

 

 

 

ただ、1つだけ不安があります。

 

 

 

 

それは、私自身もびっくりするくらい嫌な自分がどんどん出てきたということ。

 

 

 

 

 

わたしの中にこんなおぞましい嫌な自分がいること、悪魔がどんどん出てくるようでした。

 

 

 

 

また、いつこの悪魔が出てくるか心配です。先生もこんな私を見て軽蔑しましたよね?」

 

 

 

 

私「なるほどね。心の悪魔は誰にでも潜んでいるけど、出てこれない方法はあるよ。

 

 

 

それは、自分の心に正直に生きること。私も先日、知人に連れてかれて、

 

 

 

異様な集団の中に入れられてね。知人からの紹介じゃないと、そこには入ることが出来ないらしいんだけど

 

 

 

私の心はすぐに嫌だという反応がでた。始まる前から嫌だったけど、

 

 

 

 

しょうがなく3時間は乗り越えた。でもね数百人いる中でどんどん洗脳して

 

 

 

断れない状態を作る。最終的にゲストは私含め11人だったんだけど、

 

 

 

私ともう1人以外は全員入ってしまった。」

 

 

 

彼「どうしてそんなに強い意志を持てたんですか?」

 

 

 

私「意志ではないよ。自分の心(感情)に従っただけ。人間は理屈で善悪を判断しがちだけど、

 

 

 

 

本来は心の方が正しい。自身を納得させるために理論を付けるが、理論が無くても心の声を聞けば

 

 

 

 

どのような選択をすればよいか分かるんだよ」

 

 

 

 

私「あとね、軽蔑してるかって聞いたけど、私は〇〇さんのこと好きだよ。

 

 

 

 

だって、〇〇さんって真面目で優しくて、純粋で他人のために尽くせる人じゃん。

 

 

 

俺はそういう人、大好きなんだ。」

 

 

 

 

彼「でもそういう人間だから、騙されてしまうんですよね。私はそういう自分が好きじゃないです」

 

 

 

 

私「〇〇さんは自身の魂の価値を分かっていないようだね。

 

 

 

 

あなたの魂は、優秀な魂なのに〇〇さんがそれを否定したらもったいない。

 

 

 

 

これからも搾取する人たちは出会うと思う。

 

 

 

 

でもね、今回の経験が〇〇さんが本物を見分けられるように覚醒しているはずだよ。

 

 

 

 

〇〇さんは大きく学んだから大丈夫。

 

 

 

純粋な心は人を魅了する。きっとこれから良い未来が待っているよ」

 

 

 

こんな会話をして彼と分かれました。

 

 

 

私は彼に言ったように、純粋で真面目な彼のような人間が大好きです。

 

 

 

そういった人たちが傷つくことが、悔しくてなりません。

 

 

 

しかし、私はそういった人たちを救う技術も身につけました。

 

 

 

私は心理学を学んでから20年近く経ちますが、

 

 

 

過去には、救えなかった人たちもいました。

 

 

 

そのことから自責の念にさいなまれたこともありました。

 

 

 

しかし、その経験が今、彼のような人を救えたことで

 

 

 

あの苦しみも学びに変えられた気がします。

 

 

 

これからも、もっと多くの純粋な方たちのメンターになれるよう

 

 

 

努力していくつもりです。

天才たちの無意味な雑談

令和の虎というYouTube番組を見たことがあるでしょうか?

 

 

 

私は、見たことが無かったのですが、昨日、成田悠輔さんが

 

 

 

 

サムネに出ていたので、興味がてら見てみました。

 

 

 

 

通常は、志願者に虎たちが、投資をしたり融資を

 

 

 

 

 

すると思うのですが、

 

 

 

 

 

成田さんは、自身の本で「22世紀の資本主義」

 

 

 

 

という題材で、お金が無意味になるということを

 

 

 

 

言っているようで、その宣伝も含め

 

 

 

 

虎たちに、お金を捨てろといった

 

 

 

 

極端な話を吹っ掛けたという内容でした。

 

 

 

 

 

成田さんは、お金を持っている方たちに

 

 

 

 

 

逆説を言うことで、虎たちを観察しているようでした。

 

 

 

 

 

また、自身の矛盾も含め、討論を楽しんでいるように感じました。

 

 

 

 

この逆説に、噛みつく虎たち。

 

 

 

私からしても、成田さん含め、全ての人たちの理論理屈には

 

 

 

 

共感するものばかりでした。

 

 

 

 

もちろん、皆さん考え方が違います。

 

 

 

 

しかし、その中でお互い相手が言っていることの

 

 

 

 

意味を理解し合っているようにも思えました。

 

 

 

 

結果、成田さんに噛みつきまくった虎たちは

 

 

 

 

お金を6000万円捨てるという結論にいたったわけです(笑)

 

 

 

 

 

これは、非常に面白いと思いました。

 

 

 

 

 

私なりに考えたのですが、なぜこのような結果になったかというと

 

 

 

 

 

成田さんも虎たちも心の矛盾の中で、

 

 

 

 

生きているのを知っているからです。

 

 

 

 

成田さんはお金を捨てろと言いながら稼いでいる矛盾。

 

 

 

 

 

虎たちはお金を稼ぎながら、無意味なものだと理解している矛盾。

 

 

 

 

 

これを見て、私が感じたことは、人間が作り上げた価値には

 

 

 

 

 

なんの意味もなく満たされることが無いということ。

 

 

 

 

 

お金というルールは人間が作り上げ、そこのルールに従って

 

 

 

 

生きなきゃいけない虚しさと、その一方で、

 

 

 

 

 

それを得たところで、満たされる心が無いことを

 

 

 

 

成田さんも虎たちも分かっているのです。

 

 

 

 

それを知っているからこそ、成田さんは

 

 

 

 

虎たちに、極論をぶつけてみたのではないかと

 

 

 

 

感じました。

 

 

 

 

私なりのここでの教訓を言うのであれば、

 

 

 

 

人間が作ったルールに従う必要がありますが

 

 

 

 

 

そこに翻弄される人生を送ることほど、虚しいものは無いということ。

 

 

 

 

 

お金、ブランドのバック、高級車全ては人間が作り上げた価値であり、

 

 

 

 

 

このようなものを得たとしても、刹那的に満たされるかもしれませんが

 

 

 

 

 

翻弄されて手に入れようとしているうちは

 

 

 

 

虚しさや空虚感が出るのは、そこに意味がないことを、本能的に人間は

 

 

 

 

知っているからなのです。

 

 

 

 

では、どうしたら満たされる人生になるのか?

 

 

 

 

それは、神様が与えた価値観に生きることです。

 

 

 

 

これは、他者への貢献以外にありません。

 

 

 

 

本来、商売というものも他者への貢献から

 

 

 

 

 

始まった物であり、その対価としてお金というものを

 

 

 

 

頂けるのです。

 

 

 

 

アンソニーロビンズが提唱した

 

 

 

 

 

シックスヒューマンニーズというものがあります。

 

 

 

 

 

これは、相対する6つの欲求が人間にはあるということ。

 

 

 

 

 

安定―――――――――――――変化

 

自己肯定感――――――――――つながり

 

成長―――――――――――――貢献

 

 

 

 

安定と変化は相対するものです。変化を求めすぎると

 

 

 

 

人は不安定になり、安定を求めます。

 

 

 

 

逆に安定ばかりだと、つまらなくなり変化を求めるのです。

 

 

 

 

自己肯定感と繋がりもそうです。

 

 

 

 

みんなと一緒じゃ無きゃ不安という気持ちと

 

 

 

 

自分は特別という気持ちで揺れ動くのです。

 

 

 

 

また、その人にとって、重要な価値観も異なります。

 

 

 

 

アンソニーロビンズが最も愚かな生き方は、

 

 

 

 

自己肯定感と成長を1番に考えている人間だと言っています。

 

 

 

 

では、どのように生きればよいのかというと、

 

 

 

 

成長とつながりを1番に持ち、そのことで貢献に気付くのです。

 

 

 

 

貢献することで、自己肯定感が満たされ安定を得て、

 

 

 

 

更なる挑戦をするために変化を求めるといった

 

 

 

 

循環が最も素晴らしい生き方だと思いますし、

 

 

 

 

これこそが、神様が私たちに与えた、心の満たし方なのです。

 

 

 

 

流石、虎たちはそのことを言語化することは無くとも

 

 

 

 

感じていたのだと思いました。

 

 

 

 

趣旨とは違うかもしれませんが、

 

 

 

 

この番組で人間としての大切なものを

 

 

 

 

天才たちの無意味な雑談から、

 

 

 

 

天才たちも気付きているのだと思いました。

知識と経験が人間をバカにする

私たちは、日々経験を積み、知識を入れていきます。

 

 

 

生きる力が養われ、お金を得ることが出来、

 

 

 

それなりの立場にもなっていきます。

 

 

 

しかし、それが人生の落とし穴なのです。

 

 

 

 

それは、その人が歩んだ常識の中に留まることを

 

 

 

 

意味します。

 

 

 

 

ですから、他人からすれば「なぜ、あの人はいつも偉そうなの?」

 

 

 

 

と思われてしまうのです。

 

 

 

 

さらに言えば、その常識から外れたときの人間は

 

 

 

 

 

悲惨なものでしかありません。

 

 

 

 

 

その代表が老害と言われる人です。

 

 

 

 

 

今まで仕事でプライドを持って生きていた人が

 

 

 

 

生きるステージが無くなってしまうのです。

 

 

 

 

そうすると、自身の価値を見出すことが出来なくなります。

 

 

 

 

自身に価値が無いと感じると、怒りが出て

 

 

 

 

他人が気になり、他人に怒りをぶつけるようになるのです。

 

 

 

 

では、どのように生きればよいのか?

 

 

 

 

それは、使い分けると言うことです。

 

 

 

 

当然仕事上の常識や経験は大切です。

 

 

 

 

私自身も代表としての権威や説得力を持たせる必要があります。

 

 

 

 

ただ、ここで理解して頂きたいのは、自分のための権威ではなく

 

 

 

 

 

社員やお客様が安心するための権威を使うということです。

 

 

 

 

 

逆にセミナーなどの勉強を受けるときには、自身の経験や知識を

 

 

 

 

0にします。

 

 

 

 

もちろん、知っていることもいっぱいありますし、

 

 

 

 

たいした学びが無いような話でも、自身のプライドを0

 

 

 

 

 

にすると、必ず気付きがあるのです。

 

 

 

 

 

私たちが生きている世界は、

 

 

 

 

非常に狭く他人にとっては価値のないものが

 

 

 

 

 

殆どです。

 

 

 

 

ですから、自身の価値観を大事にしながら他人の価値観を

 

 

 

 

 

理解する必要があります。

 

 

 

 

 

また、自身の自己肯定感を仕事のように

 

 

 

 

1つのことで、保とうとするとそれが崩れたときに

 

 

 

 

自分を見失います。

 

 

 

 

ではどのように自身の自己肯定感を保てばよいのか?

 

 

 

 

 

それは、自分という存在に価値があるということを知るのです。

 

 

 

 

そして、他人の存在も価値があることを知ることで、

 

 

 

 

他人と繋がりを持ち、他人を大切に出来ることで、

 

 

 

 

 

人から愛される自身を作り上げていくとで、また自己肯定感が上がります。

 

 

 

 

 

謙虚な気持ちを持つことが、人生を豊かに生きる極意なのです。

 

 

 

 

 

私はよく、自身のプライドが邪魔をし、苦しんでいる人には

 

 

 

 

 

「バカが出来る賢さを持て」と言います。

 

 

 

 

これは本当に大切なことなのです。

 

 

 

 

知識武装をしている人間は、賢く思われたい痛い人間です。

 

 

 

 

人が離れていきます。

 

 

 

 

自分の知識は武装するものではなく、与えるものなのです。

 

 

 

 

 

ですから、バカが出来る人は常に知識を得ることが出来、

 

 

 

 

必要なときに、その知識を与えられる人間になれます。

 

 

 

 

こんな話をすると

 

 

 

 

「素晴らしい話だし理解は出来ますが、ついプライドが出たり嫌なことを言ってしまいます。」

 

 

 

 

という方がいます。

 

 

 

 

それでも良いのです。

 

 

 

 

人間ですから、うまく出来なくて当然です。

 

 

 

 

大事なのは、間違った過去を受け入れて、学ぶこと。

 

 

 

 

そして、そんな自分を受け入れて愛すること。

 

 

 

 

その後、相手に「ごめんなさい」を言えばよいことなのです。

 

 

 

 

もし、それで許してもらえなかったらどうしようと考えているならそれは間違えです。

 

 

 

 

許してもらうために謝るのでは無いからです。

 

 

 

 

自身の過ちに気付いたから謝るのです。

 

 

 

 

 

許す許さないは、相手の器の問題です。

 

 

 

 

 

あなたが正直に謙虚に生きることが素晴らしい

 

 

 

 

未来を切り開いていくのです。